
このページは猫の肥満細胞腫に書いています。
私の友達の愛猫が肥満細胞腫と診断された時のお話です。
目次
耳のイボが肥満細胞腫だった
昨日、私の友達が家に来ましたが、何だか元気がなく沈んだ感じでした。
理由を聞くと飼っている猫が病気なのだと言いました。
私もその猫の事は知っていて、友達は普段からその猫をとても可愛がっていたのです。
耳のところにポツンとイボのようなものが出来ていたので、かかりつけの動物病院に行ったところ「猫の肥満細胞腫」だと診断されたそうです。
悪性ではないのですが、大きめなので切除した方がいいと言われたらしく『迷っている』との事でした。
私も以前猫を飼っていた事があるので、友達の気持ちはとてもよくわかります。
動物好きの人間にとってペットは家族も同然ですから、そのペットが病気になった、ましてや手術をしなくてはいけないとなったら、心配するのは当然でしょう。
私も友達の猫の事が心配なので「猫の肥満細胞腫」の事をいろいろ調べてみました。
猫の肥満細胞腫とは
この「猫の肥満細胞腫」と言う病気は身体の中の肥満細胞が癌化して発症するのですが、「猫の」とあるように犬の肥満細胞腫も存在します。
肥満細胞と呼ばれていますが肥満症とはまったく関係がなく花粉症などのアレルギーや免疫に関係している細胞です。
「肥満細胞腫」は猫のかかる腫瘍の中で2番目に多い病気です。
9歳以上の高齢の猫の発症率が高いのですが、シャム猫では若い年齢での発症が報告されているため、かかりやすいと言われています。
肥満細胞腫の原因
現在のところ発症の原因はよくわかっていません。
しかし、シャム猫がかかりやすいと言われている事から、品種による要因や猫免疫不全ウイルスFIV(猫エイズ)が関係していると考えられています。
[st-kaiwa3]※猫エイズは人間には感染しません。[/st-kaiwa3]
猫の肥満細胞腫の検査方法と特徴
猫の肥満細胞腫の検査方法は、4つの方法があります。
- 細胞診
- 生体検査
- 血液検査
- X線・超音波検査
それぞれについて、説明しますね。
細胞診
腫瘍の細胞を針で吸引し検査する方法です。
生体検査
腫瘍の組織を切り取り検査します、現在一番確実な検査方法です。
血液検査
腫瘍があると数値に異常が出るのでそれを調べます。
X線・超音波検査
腫瘍の状態を目で見る事ができるので、転移の有無がはっきりわかります。
良性か悪性かの違い
脂肪細胞腫は良性のものと悪性のものがあります。
猫肥満細胞腫の場合、腫瘍のできる場所によって良性か悪性かが違ってきます。
良性の場合は命の危険がないので、急いで治療する必要はありません。
悪性度の診断は病理組織検査が必要
これまで、細胞腫の検査方法と悪性・良性について説明しましたが、腫瘍が良性か悪性を正確に判断するためには病理組織検査(生体検査)が必要になります。
なぜなら、他の検査では腫瘍かどうかおおまかな事しかわからないからです。
病理組織検査は腫瘍の組織そのものを切り取って調べるので、良性・悪性の判断や進行度が正確にわかります。
猫の肥満細胞腫には皮膚型と内蔵型がある
猫の肥満細胞腫は皮膚表面にできる『皮膚型』と、内臓にできる『内臓型』があります。
皮膚型の腫瘍は体中にでき、一つだけポツンとできる場合とたくさんの腫瘍ができる場合があり、色や形もさまざまです。
転移しないで自然に消える場合がほとんどですが、内臓にできた腫瘍が原因で発症する場合もあります。
気になる場合は獣医師に見せてください。
内臓型の腫瘍は転移をしやすく腹部にしこりができたり、病気が進行すると食欲不振や嘔吐、下痢、体重減少などの症状が見られるようになります。
お腹がふくれる腹水も起こりますから一刻も早く獣医師に見せてください。
猫の癌、肥満細胞腫の増殖を抑える薬「ジェネリックグリベック」
猫の肥満細胞腫の治療には、手術により腫瘍を切除する外科的治療や、放射線を使った治療法などがありますが、これらの治療は身体に負担をかけてしまいます。
手術や放射線での治療は、高齢の猫や体力の弱った猫には難しい場合がありました。
しかし、今は飲んで治す薬があります。
それが「ジェネリックグリベック」です。
ジェネリックグリベックは、グリベック錠のジェネリック医薬品で、通常の抗癌剤と違い癌細胞にだけ効く(分子標的薬)という薬です。
癌細胞だけ攻撃するので、副作用が抑えられるのが特徴です。
ジェネリック医薬品になりますので、経済的負担も軽くなります。
通販で購入可能です
ジェネリックグリベック(Veenat)100mg
まとめ
残念ながら猫の肥満細胞腫の確かな予防法はありません。
この記事を読んで下さった皆さんの中にも、猫ちゃんが肥満細胞腫かもしれないと心配の方がいらっしゃるかもしれません。
でも過剰に心配する事はありません、現在は治療法も進んでいて有効な薬もあります。
腫瘍の治療で大切な事は、何と言っても早期発見・早期治療です。
飼い主の皆さんが普段からスキンシップをとって、かわいがってあげる事が猫ちゃんの異変にいち早く気づく事につながります。
大好きな猫ちゃんと長く一緒にいられたら、人間も幸せですよね。
